・大阪府公立高校受験における内申点の計算はどうやってするの?
・内申点はいつから計算に入るの?
・受験する高校によって内申点の割合はどう変わるの?
こんなお悩みを解決できる記事を書きました。
娘のおとぼけちゃんは2021年3月に大阪府公立高校の受験を終え、現在は公立高校の文理学科に通学しています。
実際に高校受験を経験し、わかったことをお伝えしていきますね。
この記事で解説する『内申点の計算方法』や『内申点はいつから計算に入るのか』がわかれば、内申点の重要性を理解し、早めに受験対策ができますよ。
内申書の計算方法がややこしくてわからない方の参考になれば嬉しいです。
【大阪府】公立高校入試での内申点はいつからの学年が計算に入るの?
大阪府公立高校の入試で提出される内申点(調査書に記入される点数)は中学1年生から3年生の3年間分です。
注意点はすべての学年が100%で計算されるわけではないということ。
学年によって点数の割合が違うんです。
実際にどのように計算されるのか例を出して計算してみますね。
内申点の計算方法|大阪府 全日制公立高校の一般入学者選抜
内申点で計算されるのは9教科の5段階評価。
基本の点数は1学年【9教科×5段階評価=45点(満点)】となります。
調査書に記入される内申点は、中学1年生から3年生の合計で450点。
450点のうち1年生と2年生は全体の20%ずつ、3年生は60%なので
- 1年生=45点×2=90点
- 2年生=45点×2=90点
- 3年生=45点×6=270点
90点+90点+270点=450点
たとえば、以下の成績の場合。
学年/教科 | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 | 音楽 | 美術 | 体育 | 技術・家庭 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1年 | 4 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 | 4 | 5 |
2年 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 | 5 |
3年 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 | 5 |
- 1年生
4+4+5+5+5+5+4+4+5=41
41点×2=82点 - 2年生
4+5+5+5+5+5+5+4+5=43
43点×2=86点 - 3年生
5+5+5+5+5+5+5+4+5=44
44点×6=264点
内申点 82点+86点+264点=432点
以上の計算により、調査書に記入される内申点は【432点】となります。
『文理学科にいくためには、どのくらいの内申点が必要なのか』
娘は中学1年生と2年生は塾に通っていなかったため、具体的な数字を知りませんでした。
中学3年生の夏休み前
塾の懇談で、文理学科を志望するのであれば【4】は2、3個までに抑え、残りは【5】を取らないと厳しいと言われました。
『もっと早く知りたかった!!』と思いましたよ。
中学1年生のときから【5】を取れるように頑張る必要があるんです。
中学1年生から文理学科を志望している方は、ぜひ参考にしてくださいね!
また高校受験の合否判定にこのままの内申点が反映されればわかりやすいのですが、大阪府公立高校の場合、高校によって内申点の比率が変わります。
ここからさらに計算しなくてはいけません。
内申点の反映タイプは5種類|大阪府 全日制公立高校の一般入学者選抜
大阪府公立高校の入試合否判定は【内申点+入試当日の5教科の学力検査】の得点で900点満点です。
1:1の反映タイプであれば【内申点 450点+入試当日の5教科の学力検査 450点(90点満点の5教科)=900点】ですが、高校によって内申点と当日の学力検査の点数の比率が異なります。
反映タイプ、内申点、当日の学力検査の点数、比率を以下の表にまとめました。
タイプ | 内申点 | 当日の学力検査の点数 | 比率 (内申点:学力検査) |
---|---|---|---|
Ⅰ | 630点 (1.4倍) | 270点 (0.6倍) | 7:3 |
Ⅱ | 540点 (1.2倍) | 360点 (0.8倍) | 6:4 |
Ⅲ | 450点 (1.0倍) | 450点 (1.0倍) | 5:5 |
Ⅳ | 360点 (0.8倍) | 540点 (1.2倍) | 4:6 |
Ⅴ | 270点 (0.6倍) | 630点 (1.4倍) | 3:7 |
全部で5タイプあり、高校によって比率がぜんぜん違いますね。
お子さまが志望する高校がどのタイプか詳しく知りたい方は、下記の【令和4年度 大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項】の80ページ以降に記載されているので見てみてください!
ちなみに文理学科はタイプⅤで当日の学力検査の点数が重視されます。
文理学科の成績を内申点、当日の学力検査の点数をそれぞれ満点で計算してみると以下のようになります。
- 内申点450点×0.6=270点
- 当日の学力検査の点数450点×1.4=630点
- 内申点【270点】+当日の学力検査の点数【630点】=900点
一つ一つじっくり見ていくとわかるのですが、少しややこしいですよね!
もう一度まとめると以下のようになります。
【 1年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×2 】
+
【 2年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×2 】
+
【 3年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×6 】
タイプ別の計算式は
タイプ | 計算式 |
---|---|
Ⅰ | 【内申点】× 1.4 |
Ⅱ | 【内申点】× 1.2 |
Ⅲ | 【内申点】× 1.0 |
Ⅳ | 【内申点】× 0.8 |
Ⅴ | 【内申点】× 0.6 |
中学1、2年生の頃に、実際に計算して確認しておくといいですよ!
その際は、一番最後の成績を3年生の成績と仮定して計算してください。
予想の内申点が把握できると『志望校を受験するためには、どのくらいの成績を取らないといけないのか』が明確になるので頑張りやすくなります。
一般入学者選抜の学力検査の問題の種類|大阪府 全日制公立高校
先ほどの 【令和4年度 大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項】 には入試問題のタイプも記載されているので補足しておきますね。
大阪府公立高校の入試問題は国語、数学、英語のみ3種類あります。(理科と社会は共通問題です)
Aは基本的問題、Bは標準的問題、Cは発展的問題。
配点はすべて90点満点で検査時間が異なります。
タイプ | 国語 | 数学 | 英語 |
---|---|---|---|
A 基本的問題 | 50分 | 50分 | 55分 (筆答40分、リスニング15分) |
B 標準的問題 | 50分 | 50分 | 55分 (筆答40分、リスニング15分) |
C 発展的問題 | 50分 | 60分 | 55分 (筆答30分、リスニング25分) |
もう一度確認したい方は【令和4年度 大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項】の80ページ以降をご覧ください。
わたしは娘が中学3年生になるまで調べたことがなかったので、受験生になってから過去問を見て焦りました。
思っていたより難しかったんだよね……。
お子さまが志望している高校がどのタイプの問題なのか、早いうちから知っていると受験生になってから焦らなくて済むのでぜひ見てみてくださいね!
まとめ|内申点の反映される学年と計算方法
大阪府の高校受験で使用される内申点は、中学1年生から3年生までの成績で計算されます。
また高校によって、【内申点】と【当日の学力検査の点数】の割合が変わるんでしたよね。
もう一度確認しておきましょう。
- 内申点
-
【 1年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×2 】
+
【 2年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×2 】
+
【 3年生の9教科5段階成績表をすべてたした値×6 】 - 内申点のタイプと計算式
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Ⅰ 【内申点】× 1.4 Ⅱ 【内申点】× 1.2 Ⅲ 【内申点】× 1.0 Ⅳ 【内申点】× 0.8 Ⅴ 【内申点】× 0.6 - 一般入学者選抜の学力検査
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- 国語、数学、英語の3教科のみ種類の問題がある。
- A:基本的問題
- B:標準的問題
- C:発展的問題
- 理科と社会は共通問題
- 国語、数学、英語の3教科のみ種類の問題がある。
大阪府公立高校の高校入試について知ることで、早いうちから受験対策ができ受験生になってから焦らなくて済みます。
正しい情報を知り、高校受験に備えてくださいね!
高校受験の英検について知りたい方は以下の記事も参考にしてください。